オスグッド・シュラッター病
オスグッド病とは
オスグッド病は小中学生男子に多い膝のオーバーユース(使いすぎ)による成長期スポーツ障害の代表疾患です。成長期は急激に身長が増加して骨も急成長を遂げますが、残念ながら筋や腱などの軟部組織は同じようには成長しません。結果的に硬い体になってしまう時期でもあります。そのために生じる大腿四頭筋の柔軟性の低下(いわゆる太ももの筋肉が硬い)を契機に、ジャンプやダッシュなどの繰り返しの動作による膝蓋骨を引っ張る力が脛骨粗面に加わります。成長期の脛骨粗面には骨が成長するために必要な新しい骨(骨端核)が存在していますが、大腿四頭筋による強大な牽引力が負担となり、骨端核の発育が阻害されて突出して痛みます。
こんな症状あてはまりませんか?
- スポーツをすると膝の下あたりが痛む
- 階段を昇降するときに痛む
- 運動していないと痛くない
- 正座ができない、または正座すると床にあたって痛い
- 膝の下がポコッと膨らんでいる
オスグッドになりやすい人の特徴
①筋力の柔軟性の低下
太ももにある大腿四頭筋やハムストリングの筋肉が運動のし過ぎやストレッチ不足になると、疲労が蓄積しこれらの筋肉は硬く張ってきます。筋肉が硬くなると大腿四頭筋が付着している脛骨粗面の(骨端核)を牽引する力が繰り返し働き、骨端核が引っ張られ突出してしまいます。当院で検査をすると多くの子で大腿四頭筋の硬さを確認します。
②身長がよく伸びる成長期
成長期で一番成長する骨は大腿骨です。大腿骨が成長し伸びるにつれ、筋肉も一緒に伸びて柔らかくなってくれればいいですが、なかなか一緒には伸びてくれません。骨の成長に追い付かず、一時的に筋肉が硬く張ってしまうことがオスグッド病の原因の1つになります。小学6年生から中学2年生までの男子でよくオスグッド病になりやすいのはこの時期が重なるからとも言えます。
③股関節の柔軟性の低下
スポーツの基礎となるランニング動作ですが、もともと身体が硬いことやストレッチ不足により股関節の可動域が悪いと股関節が上手く機能しません。大腿四頭筋やハムストリングは走る際に主動筋ですが、股関節が上手く機能しないと筋肉に過剰な負担がかかるため、股関節が柔軟性していることはオスグッド病の原因となります。
オスグッド病を根本改善させるには、大腿四頭筋のストレッチなどで柔軟性を向上させるほか、股関節の可動域を改善し、運動の中で上手く股関節を使えるようになることがオスグッド病の改善と予防に必要となります。
④成長期の栄養不足
実は現代の子供たちの中には栄養不足に陥っている子が少なくありません。「タンパク質」「ビタミン」「鉄分」「カルシウム」「糖質」などの栄養バランス、栄養の摂取量ともに不足していると、骨や筋肉の発達不全や回復力の低下が起こり、オスグッド病などのオーバーユース症候群や軟骨障害、骨折、肉離れ、捻挫などが発生しやすくなります。
当院の治療方法
立体動態波
『立体動態波』治療にて使用します。ES-5000は患部に流れる電流を立体的にすることで従来の電気治療機器よりも広く、深い部分の治療が可能になりました。また電気の感じ方が柔らかくなり、電気治療が苦手な方にも受けて頂ける治療機器となっています。電気を立体的に流す「立体動態波」患部の損傷した組織を修復へ促す「3DMENS」筋肉のコンディショニングに使用する「3DEMS」など幅広い症状に使用することができます。
LIPUS(リーパス)
LIPUSとは、断続的な低出力のパルス超音波(Low Intensity Pulsed Ultra Sound)の音圧効果を用いて、骨折部位の骨癒合を促進する機器です、。骨折部の治癒を通常の期間より40%短縮してくれます。骨折部だけでなく、靭帯や筋肉などの軟部組織に使用することで創傷の治癒を促進します。骨端症や骨折後の後療、肉離れなどに使用しスポーツの早期復帰を促します。
ラジオスティム
ラジオスティムは電気治療の一種でラジオ波を使用します。ラジオ波は体に通すことで、細胞同士を摩擦させ熱を発生させます。お風呂やサウナは体の外から熱を加えていくのに対し、ラジオスティムは体の中から熱を生み出し、血流を促進させます。また体の中から熱を作り出すことができるので、内臓や体の奥の筋肉を温め、身体の深部体温を上げ免疫力を上げる効果が期待でいます。ラジオスティムはソチオリンピックからオリンピック選手のケアに使用され注目されました。ドジャースの大谷選手もラジオスティムを使用し体のケアを行っているそうです。当院でもスポーツ選手や部活を頑張っている学生に使用しています。
当院では子供たちや親御さんが安心して治療を行える環境をご用意しております。
スポーツでの痛みや日常生活での痛みなどの症状でお困りの際はぜひ一度お越しください!